福島県棚倉町にある「石堂山徳善院 奥州山本不動尊」です。
大同2年(807年)、弘法大師が東北行脚の途中に八溝山に住む悪鬼を調伏し、霊窟を開創したと言われています。
長い石畳が続く両側にはステキな紅葉が広がっています。
途中には「ダイスキ」という名前の木があり、ここにたくさんのおみくじのような、短冊のようなものが結び付けられていました。ダイスキって… 名前がナイスですね!
小坊主さんが「こっちですよ〜」と道案内をしてくれています。
ここのお不動様は、霊窟というだけあって巨大な岩盤をくりぬいたかのような場所に祀られています。
御本堂です。花がきれいですね。まずは中に入ってご挨拶をしました。
山本不動尊の由緒です。御護摩祈祷は毎日決まった時間に行われます。
境内には、宝船に乗った七福神がお出迎えをしてくれます。そしてこの七福神から奥側を見ると……
見えるでしょうか。あの奥です。向こう正面です。
あの階段を上った先に巨大な霊窟があり、そこにお不動様が祀られているのです!
七福神の宝船から左側の階段を降り、この橋を渡って霊窟へと向かいます。
そしてこの階段を上っていきます。途中で後ろを振り返ると、正直、ビビります(笑)。
でもご安心ください。階段の両脇には、童子たちが参拝者をしっかりと見守ってくれていますから。
霊窟堂です。お堂の正面には、不動明王の真言が書かれた板が置いてありますので、ここでお不動様から真言を授かることができます。
真言は、心の中で唱える、という方もいると思いますが、授かった真言はぜひ声に出して(小声でもかまいません)唱えることをおすすめします。
このような巨大な岩の中にお堂が祀られています。大迫力ですね!ベンチも置いてありますので、そこに座ってゆっくりとしているだけでパワーがもらえます。
霊窟内には樹齢300年と言われる「おゆわやざくら」がありますが、ほぼ幹だけが残っているというような状況です。
布袋様、恵比寿様、そして大黒様がニッコリとしています。縁起がいいですね。
お大師様もおられます。お大師様のご宝号は、写真左の赤い旗にも書いてあるように「南無大師遍照金剛」です。
私は声に出してご宝号を唱えましたが、周囲に他の参拝者がいると少し気をつかってしまう場合があります。
ただ気がついてみると、上に掲載した階段の写真にも写っているように、私が霊窟へ向かう途中には他の参拝者たちがたくさんいたのですが、霊窟に着いたらなぜかみなさんそれほど時間をかけずに帰ってしまい、下から階段を上ってくる方も誰一人としていませんでした。
「あれ…おかしいな〜、ひとりぼっちだ…」と、ただでさえちょっと暗い霊窟なのに余計に寂しさが増してしまいましたが(笑)、逆にお不動さまにもお大師様にもいろいろとお話をすることができました。
この場所は、高い山の中にあるとまではいかないものの、周りは山合いに囲まれていますのでさすがに秋の寒さが身にしみます。袖なしのベストではやはり寒かったか…。
そんなわけで、最後にお不動様にご挨拶をし、ゆっくりと階段を降り、先ほどの本堂まで戻ってみると、やっぱり参拝客がいっぱいいて霊窟へ向かっていくんですよね〜。さっきまですごく静かだったのに、なんでかな。
あ、もしかしたら…(私としては大事なお話をするために参拝に来たということをすでに知っていて)周りを気にせずに話ができるよう、お不動様もお大師様もお取り計らいをしてくださったのかも、と思っています。
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