神の鑿(かみののみ)

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密かなブームを呼んでいる「狛犬巡り」

皆さんは近年の神社仏閣への参拝ブームにちなんで、そこに鎮座する「狛犬」も大変注目を集めていることをご存じでしょうか。

神社の参道や拝殿前などに置かれている狛犬は、一般的に拝殿に向かって右側で口を開けているのが「阿(あ)形」、左側で口を閉じているのが「吽(うん)形」で、神社の守護と邪気を祓う役割を担っています。

邪気を祓うだけあって、見た目が非常にこわい表情をしているものもあれば、なんとも穏やかに参拝者を見つめるものもあるなど様々で、その造形美に魅せられて全国にたくさんの狛犬ファンがいます。

そもそも狛犬の起源は、今からおよそ4000年前に現在の中東地域で栄えた古代オリエント時代にまでさかのぼといわれ、当時は獅子を守護神として祀り、それが後にインドや中国を経て仏教とともに日本に伝わったとされています。

また、誰もが知るエジプトのスフィンクスが狛犬の祖先であるとも伝えられ、古代の王が最強の守護神である獅子の姿をまねてつくった、などという説まであります。

スフィンクスは、人間の頭とライオンの身体を持つ神聖な存在として崇められています。その姿は、たしかに狛犬の姿形にどことなく似ている部分があるので、あながちこの説は間違いではないのかもしれませんね。

ちなみに、当ブログにおいても先日の記事でユニークな狛犬たちが取り上げられたYouTube動画をご紹介いたしました。さらに以前には、全19種類の狛犬の写真が掲載された「狛犬カード」を集めるために、福島の県南地方にある各施設を巡った旅日記もご紹介いたしました。

この旅日記には、私も狛犬ブームにあやかって童心に帰ったつもりでカード集めを楽しんできた様子を書いております。こちらに掲載していますのでお読みいただけると幸いです。

 

個性ある狛犬たちを網羅

さて、そんな狛犬ブームの火付け役の1つになったといわれているのが、今回ご紹介するたくきよしみつさん著『神の鑿(かみののみ)』という本です。2004年に初版が発行されてから今作で第10版となる最新刊です。

たくきさんは、1955年に福島県福島市生まれ。26歳の時に狛犬に魅力を感じ、写真の被写体として生涯を通じて追いかけていくことを決めたそうです。

狛犬を撮影していく中で、その台座に刻まれた文字から狛犬の誕生にまつわるドラマや、造形における地域別の共通性などにも注目するようになっていきます。

その後、狛犬ルーツの多元論を提唱したり、愛好者がバラバラに名づけていた名称を統一することを提案したりと、狛犬分野において独自の見解をあらわしていきます。

さらには英字新聞「Daily Yomiuri」などの各メディアでも紹介され、狛犬研究の先駈けであり、神社界の重鎮・(故)上杉千郷氏からも絶賛されました。

そして石工として名を馳せた小松利平、その弟子の小松寅吉、さらには寅吉の弟子・小林和平といった名工の物語を発掘し、『神の鑿』として発表することとなったのです。

実は、狛犬ファンの間で聖地​〟とも呼ばれているのが、福島の県南地方に存在する個性的な狛犬たちなのです。本書では、その詳細な解説とともに小松利平や小松寅吉、小林和平といった歴代の石工たちの生い立ちについても述べられております。

前回に刊行されたバージョンよりもページ数が増え、写真および新規調査も追加された内容になっています。これ1冊あれば、全国においても有名とされている福島の県南地方に伝わる「狛犬ワールド」が丸わかりできることでしょう。

全48ページのカラー版、オンデマンド出版(注文ごとに印刷・製本)のため注文から土日祭日、お盆休み、年末年始休みを除いた6~8営業日後に印刷所から直接お届けとなります。

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