出会いの場に吹くえにしの風

お互いが初めて出会う瞬間は
「最も新しい自分同士」で出会う

その時に吹いた出会いの風は
繊細で
初々しく
華やかで
爽やかでもありながら
時には突風だったと感じたかもしれない

たとえどんな風であっても
自分の心を吹き抜けたその風には
えにしの結びが込められている

えにしとは
良縁という
小さな種から芽を出し
愛を育む意味があれば
信愛の陰にある刹那の間隙を突き
離縁という深別なるつらさを
もたらす時もある

風は
どこにでも入り組むもの

ゆえに
手を取り合っても
背中を向けたとしても
望むと望まざるに関係なく
えにしの定めのままに吹き抜ける

そしてその風は
今日もまたどこかで
定めを受け入れるべき人と人との間を
おもむくままに巡りながら
合縁奇縁の神妙な導きへと
お互いをいざなわせることだろう

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