黒猫の「独眼竜クロベエ」 出没す

最近は、仕事が忙しいというごくありきたりな、それでいて無難ないいわけを持ち出して、ブログの更新が滞っている理由付けをしております。クニです <(_ _)>

そんな中で起こった出来事があるのでご紹介を。

その日は小雨が降っており、家を出て車で職場に向かう途中のことでした。

交差点で一旦停止をし、前方にある民家をなにげなく見てみると、そのお宅の庭に生えている草むらのところに、ずいぶんと余裕しゃくしゃくというような感じで毛づくろいをしている一匹の黒猫がいました。小雨の降る中、です。

「…あの黒猫、この雨の中で…ああ、もしかして雨宿りする場所が無いのかな?」

小雨とはいえ、ワイパーを動かさなければ視界が悪くなるぐらいの雨の降る中です。その雨を全く気にすることもなく毛づくろいをしている猫など、今まで見たことはありません。

車を停車しながらその黒猫を見つめていると、どうやら私の視線に気がついたようで、顔だけをちょこっとこちらに向けました。

それからすぐに私は交差点を通過したのですが、その時に心の中でこのようにつぶやきました。

「(私の家の)車庫の中ででもいいなら雨宿りできるから、そこにでも入ってな」

私の家には車庫がありまして、車庫とは言えどもいろいろな雑用具ともいえるものが収納されているんですが、古紙やダンボール、古い毛布なども置いてあります。パイプを組み合わせてシートを被せた昔ながらのもので、オープンタイプなので出入りが自由にできます。

その車庫の中なら、たとえ強い雨が降っても雨宿りぐらいならできるので、その中にでもいたらいいんじゃない?と、軽い気持ちでその黒猫に向かってつぶやいてみたのです。

そのまま私は職場へと車を走らせました。まあ、その後はこの黒猫のことなどすっかり忘れてしまっており、帰宅後にも思い出すことも無く、そのまま翌日を迎えました。

実はその翌日に、ちょっと驚くことが起こったのです。

「ねえ、さっき車庫の中にね…」母の言葉に耳を疑う
梅雨の時期でもあり、翌日も小雨が降る日でした。私は朝食を終えて台所にいると、外で片付けをしていた母が台所にやってきて、このように話し出したのです。

母「ねえ、さっき車庫の中にね、黒猫がちょこんとダンボールの上にいて、
  雨宿りしてたよ」

私「えぇ⁉ ウソ、ほんとに?」

母「うん。近づいたら逃げて行っちゃったんだけど、まあ、あそこなら雨宿り
  できるからちょうどいいんじゃない」

昨日、黒猫に向かって心の中でつぶやいた、「車庫の中にでも入ってたら?」ということを理解したかのように、本当に車庫の中で雨宿りをしていたのです!

これまでに、この車庫の中で、猫が雨宿りをしていたなどということは、家族のだれもが一度たりとも目撃したことなど無いというのに、偶然にもこの日に限って、しかもあの時の黒猫でほぼ間違いないであろうと思えるその黒猫が、雨宿りをしていたのです。

私が心の中でつぶやいたことは母には言わなかったのですが、「いや、これすごいな〜〜、本当に心が通じたのかな〜」という驚きでいっぱいでした。

数日後にもまた遭遇する
それから数日後、また職場へ向かおうと交差点に差し掛かった時でした。なんとあの黒猫が前方を歩いており、停車している私の車の横を通過していったのです。

黒猫が通過する際に、私は車中から覗き込むようにその姿を見ていたのですが、少し後方まで歩いて行ったところでくるっとこちらを振り返り、そして私の車をじっと見つめていました。

その黒猫のイラストを、ざっくりではありますが描いてみました。

     (↑ざっくりしすぎてませんかこれ?)

実際にはもう少し顔がやせているんですが、いやね、はじめこの顔を見た時にですね、「この顔にピンときたら110番!」ではありませんが、武士のような鋭い気配を感じたのです。特に、目がね。

そして、ケガをしてしまったのかなんなのか、かわいそうに左目がつぶれていたんですよね…。独眼竜だったのです。

それを見た私は、この黒猫のことを「独眼竜クロベエ」と名付けることにしました。

そしてクロベエは、行く当てがあるのか無いのかわからぬまま、トコトコとどこかへ歩いて行ったのです。

お〜いクロベエよ、雨宿りで困ったらいつでもうちの車庫を使っていいから。ダンボールもあるし、毛布もあるからそこにいればいいさ。

そしてクロベエよ、何よりも黒猫として今を生きている、その命を大切に。

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