夢に出てきた「死者の書」 part1

私は数年前から、日記帳と呼べるほどのものではありませんが、何か気になったことを雑記ノートに書き連ねています。

当ブログの「はじめに」でも書きましたように、私がこれまでに体験してきた不思議な出来事を書き綴った『不思議体験記』をまとめ上げた際にも、この雑記ノートを参考にして、その当時の出来事をなるべく詳しく思い起こしながら体験記を書き上げました。

しかしその中で、記事を書く際になかなか構想が浮かんでこない出来事や、それとは逆に「これはおもしろそうな内容になるな」と、頭の中でイメージをしていたにもかかわらず、なぜかその後に完全に忘れ去ってしまい、ふとしたきっかけをもって突然に思い出したものなどがあります。

先日も、今から5年以上前に書いた雑記ノートをパラパラめくっていると、そこには「昨日見た夢は、死者の書と題された本だった」ということが書かれていたんです。

私「死者の書…?え、こんなこと書いたっけ…?」

と、ノートに記入していたことを完全に忘れていたわけです。

死者の書とは、古代エジプトにまつわるものと、もう一つはチベットのものと二つが知られています。

まず、エジプトの死者の書とは、死者を葬る時に、死後の平安や復活を願ってヒエログリフ(聖刻文字)で書かれ、単色または多色の色彩を施した挿絵を添えて死者とともに副葬された巻物(パピルス)のことを言います。

エジプト文明が最も栄えたと言われる紀元前16世紀以降の新王国時代に経文に書かれたもので、エジプト人は死後に、死者を導くアヌビス神によって生前の行いについて数十か条にも及ぶ審問を受けねばならず、その後に初めて復活の神オシリスによって次なる命を約束され、来世の幸福を手に入れるとされています。

一方、チベットの死者の書とは、8世紀の終わりごろにチベットに密教をもたらしたパドマサンバヴァという人物が著したもので、その経典を地中などに隠し、将来的にテルトン(埋蔵経典発掘者)によって適切に発掘されることで再び世に出るとされた埋蔵経法(テルマ=隠された宝)に属する、チベット仏教ニンマ派の経典のことを言います。

「バルド(バルドゥ)」という、独特の死後の世界観(精神世界の観点において、中間世と呼ばれる一つの世界観。魂が人間として転生する際に人生計画をする場所とも言われている)が存在し、チベットの死生観においては次に生まれ変わるまでに最長で49日間あるとされています。

そのため、死者の魂が誤って迷いの世界に生まれ変わらぬよう、そして解脱できるように死に臨む人の耳元で、49日間にわたって僧が経典を読むのです。

同じ死者の書とはいえ、それぞれには時代背景にともなった深い意味が存在していることを改めて知ることができました。

これでも説明文は要約していますが、結構長くなってしまいましたので、夢で見た死者の書の中身と、その後に判明したエジプトとチベットについての私自身の関係性について、次回の part2で触れてみたいと思います。

※part2へ続く

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