【不思議体験記23】タマゴの不思議

前回の【不思議体験記22】家族の不思議体験の中で、妹が経験した不思議な体験談を紹介したが、今回の内容もそれに付随するかのように起こった出来事である。

それは、妹が1人目と2人目を出産する際の、ともに約2〜4ヶ月前というなぜか同じ時期に限って頻繁に起こったことなのだが、我が家ではスーパーで普通に売られている1パック150円〜程度で購入できる卵をよく買ってくる。

この卵を、朝食で卵焼きや目玉焼きをつくる時に割ってみると、普通の卵は黄身が1つだが、前記した妹の出産前の時期にだけ、パックの中の数個ほどの卵からなぜか黄身が2つあるものが頻繁に出てきた、という現象が続いたのであった。

この時の様子を、当時の私が雑記的に記録しているノートにこう書かれていた。

「朝、目玉焼きをつくろうと思い、卵を割ったら黄身が2つある双子の卵だった。それを見た母が「あら、昨日は卵を4つ割ったうちの3つが、黄身が2つだったよ」というではないか。ダブルラッシュだ。と、そういえば思い出したのだが、妹が1人目を産む数ヶ月前にも、同じように卵を割ると黄身が2つある卵がでたことがある。いま2人目がおなかにいるが、あの時と(1人目の時と)同じようなことが続いている。何か関係があるのか?」

これが書かれていた日付は、妹の出産の4ヶ月前のことだった。いつも通りにスーパーで買ってきた卵から双子の卵が出てきて、母に関しては4つを割ったうちの3つが双子の卵だったことには驚きである。

3つが双子の卵って…つまり、フライパンに卵を3つ割った時、黄身がそれぞれ2つずつあるので、全部で6つもの黄身がフライパン上にあることになる。想像しただけで「スゴイねこれ!」となるが、しかしその反面「…大丈夫なんだよねコレ…」と、普段ではあまり見ない珍しい光景に少し心配にもなりかねないことである(笑)。

さらに、この日だけ双子の卵が出てきたのではなく、この日から数日間にかけて、新たに買ってきた別のパックからも、卵を割ると同じように双子の卵が出現したのであった。

また別の手記にはこう書かれていた。

「昨日、母が妹の家(妹が嫁いだ家)の近くのタマゴ屋に行って買ってきたら、それがほとんど黄身が2個入りだった。もちろん、そういう飼育方法ではない」

これは出産の2ヶ月前のことである。この時は、卵の販売所に行って卵を買ってきたそうだが、ここでは採れたての新鮮な卵が買えるということで、特別に黄身が2つある卵だということで販売しているわけではない。

しかも、上記の2つの私の手記は、妹が2人目を出産する時のものであり、思い起こせば1人目の出産の時もこれとほぼ同じようなことが起こっていたのである。

黄身が2つある卵をネット検索してみると、それを「二黄卵」といい、産卵を始めたばかりの若鳥にみられるもので、その中でもわずか1%程度の確率でしか二黄卵を産まないそうだ。そのため、人為的に産ませることは非常に困難であるという。

ただ、1パックの中にいくつも二黄卵が入っている場合は、養鶏所では卵の大きさを揃えるために同じ日齢の鶏を一度に入れ替えるため、その際にちょうど産卵を始めたばかりの若鳥が集まっていると、その中の卵からは二黄卵のものが産卵される確率が増えるということである。

このことから考えれば、スーパーでたまたま買ってきた卵が、産卵を始めたばかりの若鳥が産んだ卵が集中し、偶然にもそれが妹の出産時期の数ヶ月前と重なった時期に私たちが購入してきた、とも考えられる。

だが、例えばこれが1年を通じて何回かの割合で二黄卵がよく出る、というならば話はわかるが、確率的にわずか1%しか産まない二黄卵を、その時期だけに限って、しかも新たに購入した別のパックからも数日間にわたって、こんなにも頻繁に現れるものなのだろうか……。

また、すでに掲載した家族の不思議体験part4の記事にも書いたように、妹が見た夢の中に「身の丈が約50mもある巨大な白い蛇」が現れたが、弁財天様のお使いが白蛇と言われており、そこにお供えするものが生卵である。巨大な白い蛇、そして卵…妹とその子供たちは、もしかしたら弁財天様と何か関係が(ご縁が)あるのかもしれない。

ちなみに、この卵がきっかけで妹は双子の子供を産んだ、などということは無かったことを付け加えておく。

◎コメント、応援メッセージはこちら