過去という言葉は、一体どこからどこまでを指すのでしょうか。
昨日のことなのか、先日のことなのか、何年・何百年前のことなのか。
同じく未来という言葉も、一体いつのことを指して言うのでしょうか…。
それぞれが生きるこの現世において、
過去も現在も未来も、実際に「過現未」という言葉があるほどに、
その瞬間をつかまえることなどできようもなく刻々と過ぎつつ、
また予想だにしない現実を目の当たりにし、
そして先の見えない未来を迎えいれて生きる日々…。
あれから8年 ー
福島の地で、
大震災を経験した一人として、
あの時の想いはこれからも一生涯、
私の心の中で在り続けることになるでしょう。
だれもが心の中で抱く幸福像とはうらはらに、
同じく心のどこかでも、
とても受け入れ難い、
よもやと思う悲愴たる現実があることを、
実は我々の心は知っているのです。
たとえそれを知っていたとしても、
「まさか自分には…」というよぎった思いを、
隅に置いているだけなのです。
あの日あの時に、
命を落とされた魂の同志たちを想うと、
私たち一人一人が今やるべきこと、
立ち向かうべきこと、
そして「生きる」というごく普通の毎日のことに、
何という深淵なる意味がこめられているのだろうか、と気づかされます。
「もっと生きることに勇気を持て。大丈夫、君ならできるから!」
天国にのぼった彼たちは、
今を生きる私たちに向かって、
きっとこのように励ましてくださっているのかもしれません。
尊い魂の同志たちへ ー
ここに黙とうを捧げます。
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