初詣に行こうかと思いながらもいろいろ忙しかった1月。ならば別の日に行こうと思った日がかなりの大雪に見舞われて、やむなく中止としたのが2月の初め。今度こそ行こうかと決めた日に仕事の疲れが出たため、これまた参拝をキャンセルするはめに……。

なかなかタイミングが合わない時ってよくありますよね
それからも何かとタイミングを逃していた山本不動尊(福島県棚倉町)へのお参りでしたが、しばらく前にやっとお参りができましたのでその様子をご紹介します。
お寺に到着後、まずは古いおふだを古札納所へ。そして新しいおふだを買おうと授与所へいったところ、おふだの他にあるものを見つけました。それが「宝来(ほうらい)」です。
宝来とは、空海さんが中国からもたらした縁起物で、高野山でしめ縄の代わりに昔から飾られてきた「しめ紙」です。
見た目は和紙を切り抜いた「切り絵」になっており、松竹梅や宝船、干支、壽(ことぶき)の文字、宝珠などをかたどったおめでたい柄になっています。

これ、ずっと前からほしいと思っていました
宝来に関しては神仏研究家の桜井識子さん著『神様が教えてくれた縁結びのはなし』で解説されています。また、本文に掲載されている内容が試し読みとして幻冬舎のサイトでも紹介されており、【縁起物をインテリアにしてお手軽「運あつめ」】というタイトルで公開されています。
公開されている中から、宝来の飾り方についての一部記事をご紹介させていただきます。
飾り方のコツは、赤い台紙は捨てて、宝来のみを風通しのよい場所に掲げます。
高野山のあちこちのお寺やお堂、奥之院などで飾られているものを見ることができますから、そちらを参考にして同じように飾ります。
壁に貼るのではありません。床の間の手前や長押(なげし)など、高い位置、風通しのよい位置に掲げることが大事です。こうすることで切り絵の隙間を風が通り抜けます。ここがポイントなのです。
たとえば「宝船」がかたどられた宝来の場合、切り絵のすき間から吹き抜ける風は、宝船の形となって吹き抜けていきます。この風が、縁起の良い絵を常に描き続ける状態となります。宝来が縁起物であるゆえんはここにあります。
風が宝来のすき間を吹き抜けるたびに、縁起物の形となりながら吹き抜けるという発想はさすがに思いつきませんでした。めでたい福の与え方にはいろいろな考え方あり、そしてごりやくもあるのですね。
まさかその宝来が山本不動尊の授与所にあるとは思いもよらず、以前から欲しかったこともあり、おふだとともに宝船の宝来を購入しました。それが下の写真です。

大きさは縦27cm、横39.5cm。他には大黒様や恵比寿様、壽の文字などが授与所にあった
裏にある赤い台紙を取り、空をバックにして透かしたものがこちらです。お宝ざっくざくですね。
飾り方の説明です。
私は玄関の上部に飾りました。飾る際には赤い台紙を取ります。
ちなみに宝船といえば、山本不動尊の境内には宝船に乗った七福神の像があります。
山本七福神詣での解説です。
宝来は、お寺で買ったものしかごりやくがない(縁起物ではない)わけではなく、文房具店で買ったものでもOKです。宝来についての解説は桜井さんのHPをご参考ください。
宝来のごりやくにより、我が家にも福が舞い込んでくれることを期待したいです。
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