皆さんの中には、普段から音楽を聴いているという方が多くいらっしゃるのではないかと思われます。
その中で、自分の心に響く名曲の1つや2つを口ずさむこともあるのではないでしょうか。
それとも、音楽よりも映画派でしょうか?
意外に「どっちも派」という方がいるかもしれませんね。私はどちらかというと映画派でして、Amazonのプライム会員になっているのでいろんなジャンルのビデオを観ています。

ん?プライム会員なら音楽200万曲が聞き放題のはずでは?
・・・ハイ、そうなんです。でも、実はあまり音楽に関しては聞き放題を利用していなくて、私の場合はテレビの音楽特番を観て満足してしまうぐらいなのです。それでも聴きたいものがあるときは、YouTubeでMVを検索して観てるっていうね・・・。やっぱり私は聴くよりも観る派のようです。
そんな音楽に関してはライトユーザーっぷりを発揮する私に、なんと誰もが知る〝あの名曲〟に関する不思議な出来事が起こったのです。
それは一体どんなことだったのか。真夏の夜に起きたミステリー体験をどうぞご堪能ください。
連日の猛暑が体にこたえる日々。夜になれば少しは涼しくなるだろうと思っても、そうでもないのが熱帯夜の特徴です。
そんな寝苦しい夜でも、意外にもすんなりと寝付くことができ、夜中に起きることもなく朝まで熟睡できるほど、心地よい快眠生活を送っていました。
私の部屋は和室で障子戸があり、その奥は縁側になっていて、そこにあるガラス戸はカーテンを閉めて寝ています。暑い時は障子戸を開けたままにすると、縁側から肌をなでるようなやわらかい風がほのかに部屋に入り、とても気持ちがいいです。
ただ、「その日の夜」はいつもと違っていました。なかなか寝付けないのです。
これと言って寝る前にパソコンやスマホに夢中になっていたというわけでもなく、あまりコーヒー類を好まない私は寝る前にカフェイン系のものを飲んだということもなく、何の思い当たる節もなく結構パッチリと目が冴えてしまっていました。
でもたまに睡眠のリズムにちょっと乗れなかった、みたいな時がありますよね。そういう時は、寝よう寝ようと無理せずに、ちょっと起きて本を読んだり、部屋の明かりを少し落として椅子に座り、ゆっくりと落ち着いて自然と眠くなるのを待つようにしています。
しかしその日は、布団から出ずにそのまま目を閉じて、そのうち眠くなるだろうと数十分ほど横になったままでいました。そうしていると・・・いつの間にか眠りに落ちていったのでした。
フッと眠りに落ちてどのぐらいの時間が経ったでしょうか。私は一瞬目を覚ましました。その際、目は少し開いた半目で、意識はハッキリと覚醒しているものの、体は眠っているという状態になっていました。
その日も障子戸を開けて寝ていましたので、その奥にある縁側を半目を開けながら見つめていました。部屋は電気を消していたので真っ暗で、縁側にあるガラス戸には鍵をかけ、そしてカーテンも閉めていましたので外からは誰も入ってはこられません。
そんな誰もいないはずの真っ暗な縁側を見つめていた私は、まるで〝そこに見えない何か〟がいることを察知しているかのように凝視していたのでした。
その直後のことです。突然、このような歌声が聞こえてきたのです。
♪ふたり~出会った日が~少しずつ思い出に~なっても~♪

・・・え、ちょっと待って。真っ暗で誰もいないはずの縁側から、その歌声が突然聞こえてきたの?
はい、その通りです。なぜ急にその歌声が・・・?と全く意味不明なことですが、間違いなく聞こえてきたのです。
歌好きの方なら、このフレーズが誰の曲なのか、すぐにおわかりでしょう。
そうです。デビューして今年で33年目を迎え、数々のヒット曲を世に送り出し、世界中の熱狂的なファンの涙腺をことごとく崩壊させて顔面洪水を発生させてきた、あの有名な2人組のバンド「DREAMS COME TRUE」の「LOVE LOVE LOVE」です!みなさんも何度も聴いたことがあることでしょう。
そんなドリカムの名曲が、突然聞こえてきたのです。家の外からではなく、目と鼻の先にある、暗闇の縁側から聞こえてきたのです。

(・・・は!? だれ!? ・・・あぁ、来たのか)
私は心の中で、こんな夜中にだれ!?と一瞬思いましたが、そのあとすぐに「うわ~久しぶりに来たなぁ」と、そこに来た存在が「人間ではない」ものだということがわかりました。
つまり、何が来たかと言いますと、「霊」がやってきたのです。
暗闇から歌声が聞こえてきて、それを半目のままで聞いていた私は、さらに次の瞬間には「ある姿」を視界にとらえていました。そこにいたのは、細身で髪が肩より少し長く、上は長袖、下はストッキングのようなものをはいた足の細い、年の頃20~30代を思わせる女性の霊だったのです。
これがまた不思議なことで、真っ暗闇にもかかわらず、おおよその全体像が把握できたのです。私の肉体の「目」では何も見えませんが、私の魂の「目」ではおおよその姿がすぐにわかったのです。
ただし、顔はハッキリとは見えませんでした。いや、見ようと思って注視をしたのですが、それ以上は波長を合わせない方がいい、というようなものが頭をよぎったので意識を抑えた、といった方がいいかもしれません。
そして相手の女性の霊も、それ以上は歌うのをやめ、縁側からこちらをじっと見ている様子がうかがえました。

あの、ちょっといいですか?サビの前を歌ってくる女性の霊もなかなかツボを押さえていると思うんですけど。
そうなのよ!サビじゃないのよw
いや、霊としては、ちょうどこれからサビに突入する時に、たまたまフラッと私の家に入って来ちゃったんじゃないの?そしたら、あれ?だれか寝てるわみたいな感じで、きっと向こうも驚いてたんじゃないの!?
まあ、そのタイミングが良いのか悪いのかは置いときまして、突如として名曲を口ずさみながら現れた女性の霊と、半目のままで布団に横になっている私が、暗闇でお互いを見つめ合う形となったのです。
さて、その後はどのような展開になったのか。次回へと続きます。
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