【不思議体験記28】懐かしい記憶が蘇った古刹 鑁阿寺part3

〜前回のあらすじ〜
「鑁阿寺」というお寺の名前を読んだとたんに「このお寺を知っている!」という、全く知らないはずのお寺なのになぜか私の「心」が知っていた驚きの記憶をはじめ、楼門の前にある堀を見たら「この堀を眺めていたことがある!」というデジャヴが発生し、本堂に至っては「内部が透けて見えそうになる」という、奇想天外な異次元ワールドに足を踏み入れてしまった私。さて、無事に帰ることができるのだろうか…。

◎そもそも鑁阿寺とはどういったお寺なのか
今さらながらではあるが、改めて鑁阿寺について調べてみると、鎌倉時代(1196年)に源姓足利氏2代目の足利義兼によって創建された、大日如来を本尊とする真言宗大日派の本山である。

4万平方メートルにも及ぶ敷地は、もともとは足利氏の邸宅跡であり、四方には門と土塁を備え、堀がめぐらされており、平安時代後期の典型的な武士の館の造りが残されている。

1922年には、足利氏の邸宅跡として国の史跡に指定され、2013年には本堂が国宝に指定された。

この他に境内には、鐘楼(重要文化財)や一切経堂(重要文化財)、元禄5年(1692年)に徳川5代将軍の母である桂昌院が再建したとされている多宝塔(県指定文化財)、そして11月下旬に見ごろを迎える大銀杏などがある。

一切経堂。内部に八角の輪蔵があり、一切経二千巻余が納められているという。

実はもう一つ、これまた懐かしい記憶が思い出されたものがあった。

それは、「多宝塔」を見た時に「うわぁ、この中を見たい!ええと何だっけ、この中にはなんとなくあれがあるような気が…」と、初めて見る建物なのになぜかその内部が異様なほど気になり、この中に保管されているものがどうしても見たくなったのである。

多宝塔の中には何があるのか、結局のところ当日は何もわからずにそのままになってしまったが、後に調べてみるとここには足利家の大位牌と、徳川家歴代将軍の位牌、そして大日如来をはじめ勢至菩薩や十六羅漢像が安置されているという。

多宝塔の中に何があるのかを知らないのに、それでも中を見てみたいという、あれだけの衝動にかられた当時を振り返ってみて思うことは、もしかしたら中に「位牌」が安置されているのを「私の心」が察知し、それをどうしても見てみたかったのではないか、となぜかそう思えることもまた不思議なことの一つである。

多宝塔。県の指定文化財であり、多宝塔としての建造物としては国内で一番大きいとされている。

◎足利氏発祥の地とも言える鑁阿寺 − 私と足利氏と言えば…
今回の研修会には、事前の下調べをせずに予備知識ゼロのままで参加したため、足利学校のことについてもそうだが、その隣に鑁阿寺というお寺があることすら、現地に赴くまで全くわからない状態だった。

そして、初めて訪れた鑁阿寺をこの目で見た時に、私自身には知る由もない、なぜか過去の懐かしい記憶が突如としていくつか思い出されるという、想像もしない出来事が起こった背景には、やはりこれは今の時代ではない、遠い昔の時代に私は実際にここへ訪れたことがあるのではないか…という、一つの過去の可能性に過ぎない話ではあるが、今では自分なりにそのように解釈している。

もう一つ自分でもよくわからない点は、これほどまでに驚きと懐古に満ちた印象に残る鑁阿寺の見学だったが、研修会を終えた後はなぜか満足したかのように、鑁阿寺についてはほとんど興味を示さなくなり、「たしかに説明がつかないおもしろい体験だったなぁ」程度の認識で、それ以上あまり気にすることなく、むしろその大部分を再び記憶の奥底にしまいこんだまま今日に至っている。

そのため、そもそも鑁阿寺というお寺とはどういったお寺なのか、どのような歴史があるのか、などについてはほとんど知識が身についておらず(笑)、せっかくお誘いを受けて参加した研修会であるのに、目に見えた成果が得られずに恥ずかしい思いでいっぱいである。

しかしその反面、私自身の《心の部分》と言えるものにとってはこの上ないほどの、「魂が揺さぶられるほどの貴重でかつ稀な体験」ができたという点では、合格点をつけられる出来事であったことには間違いない。

足利氏と言えば、*『不思議体験記3』≪インスピレーション3≫「自分の過去世」でも記載したように、早朝の半覚醒状態の時に突然、自分の過去世というインスピレーションが舞い降り、その中には足利将軍家に関係する人物名が含まれていた。

*すでにまとめあげた『不思議体験記』の第3作目には、インスピレーションを受けた内容
について詳しく掲載しており、こういった分野の話に理解のある少数の方々へすでにお渡し
しましたが、私自身としてはまだその内容について研究中でもあり、それによって今後さら
に多くのものが判明してから当ブログで紹介したいと思っていますので、現時点での掲載は
見送りとさせていただきます。

その者が、本当に私の過去世の者なのかを証明する術はないが、足利氏発祥の地とも呼べる鑁阿寺での今回の出来事と重ね合わせると、もしかしたら私の過去世は本当に足利家の一族として生きた時代があり、この場所を訪れたことがあったのかもしれない…ということまでに今はとどめておきたいと思う。

今回の「魂の懐古の旅」という、不思議でロマンに満ちた、それでいて懐かしい出来事を1冊の心のアルバムとして、いつまでも大切に残しておきたいと思う。

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